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紺碧の将

自分の人生を自分で演出する

2016.08.09

銭湯 おもしろい人がいる。栃木県真岡市で鍼灸院を経営している大幡正志さん。

 名刺の裏に「信条…東洋思想をもって和となす」「好きなもの…小さくて古い車・紀行文・伝統食・寄席・銭湯・古き良きもの」とある。多樂塾のメンバーでもある。
 彼はときどき自分流のイベントを設ける。自宅から日本橋まで2泊しながら歩くとか、東京での勉強会が終わった後、日本橋から歩いて多摩川を越えるとか……。銭湯巡りもするし、寄席にも通う。都内で泊まる場合は、ベッドではなく布団で寝られるところを選ぶ。そうかと思うと、ブライアン・ジョーンズがいた頃のローリング・ストーンズが好きだったりと守備範囲も広い。東洋医療に従事しているのだから当然でもあるが、医療に関する独特な持論もある。
 私も同じような傾向がある。事業を始めて間もない頃、宇都宮から自転車で日光金谷ホテルまで走り、一泊して帰ってくるということを何度もやっていた。土地勘のない人はぴんとこないと思うが、宇都宮から日光までのダラダラ続く上り道を延々自転車で走るのは、そう楽ではない。一日かけてモーツァルトのピアノ協奏曲全27曲を聴き、それをエッセイに書くということもやった。『エスクァイヤ』という雑誌の目次からノンブル、奥付まで丸ごと完全読破ということもやった。
 そもそもノンブル(ページの表記)を読んでなにになるのか? もちろん、なんにもならない。広告ページで支店網が細かく表記されていたところも丹念に読んだが、各支店の電話番号を読んでいったいなにになるのか? もちろん、なんにもならない。どれも「だからなに?」というものだが、その「だからなに?」が案外好きなのである。おそらく大幡さんも「だからなに?」に取り憑かれた一人だろう。
 結局、人生を楽しめるかどうかは、自分で自分の生活をいかに彩ることができるか、その一点にかかっていると思う。それができない人は、どんな恵まれた境遇にあっても幸せを感じることはできない。
 その点、私はお得である。なにをやっても楽しいのだから。たぶん、大幡さんもそんな感じだろう。
 大幡さんはブログを毎日更新している。ぜひ、覗いて見てください。
まさ院長のブログ
(160809 第656回 写真は江戸東京たてもの園にある銭湯)

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