佐久間象山を祀る社
長野県松代町にある旧大本営地下壕へ行こうとしたら、思いがけず象山神社があった。そう、幕末に活躍した佐久間象山を祀る神社である。
佐久間象山(ぞうざんと読む)は佐藤一斎の学統を汲み、江戸木挽町で塾を開講した。その塾では勝海舟、吉田松陰、坂本龍馬、橋本左内など、多くの重要人物を輩出したが、吉田松陰密航事件に連座して投獄される。その後、9年間の蟄居を経て京都へ上り、将軍らに公武合体を説いている最中、攘夷派の刃に倒れた。その4年後、維新がなされ、日本は国を開くことになる。
と書けば、象山がいかに開明の人であったかわかるだろう。
鳥居の近くにある象山像が颯爽としている。馬を駆り、荒海を超えんとする象山の勇姿は、「知恵の神・学問の神」のイメージをはるかに超えて凛々しい。
地元の人たちがこのような形で偉人を顕彰しているのも好ましい。こういうものに触れた人は、有形無形に触発されるにちがいない。
折りにあえば散るもめでたし山桜
賞ずるは花の盛りのみかは
※悩めるニンゲンたちに、名ネコ・うーにゃん先生が禅の手ほどきをする「うーにゃん先生流マインドフルネス」連載中。 第26話は「道具に振り回されない生き方」。
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(180822 第836回 写真は佐久間象山像、下は象山神社の本殿)