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紺碧の将

リスクヘッジと松陰

2010.10.21

 今回はリスクヘッジについて書きたい。

 といっても、株や先物取引の話ではない。もちろん、広義に解釈すればそうなるだろうが、要するに自分が快適に生きるための方策探りだ。

 先月、24回目の決算を迎えた。結果は初めての赤字。今までもコンパス・ポイントの他につくった会社はほとんどが赤字だったので、ある意味で慣れっこになっていた感もあるが、いざ本体が赤字になると、さしもの楽天家・高久もいい気分ではない。

 

 広告の企画・制作業という仕事はなかなかリスキーな業界である。なぜなら、リスクを分散することが難しいからだ。リスクヘッジのために、あらかじめクライアント(顧客)の売り上げ占有率をなるべく均等に、ということは難しい商売なのだ。どうしても、ある特定の業種、クライアントに仕事が集中しがちで、それが進むと売り上げ占有率が上がることになる。

 そもそも各クライアントの売り上げをほぼ均等に、などと悠長なことを言っていたら、仕事は前に進まない。かくして、気がつくと、ある特定のクライアントに売り上げの多くを依存していることになる。今まで株式市場で広告業の評価が低いのは、それが要因でもある。つまり、特定のクライアント依存、さらに創業者など特定の個人の能力に依存する割合が高いということだ。それはそのままリスクの高さにつながる。

 かくゆう我が社も、今まで売り上げの半分以上を占めていたクライアントを一気に失うという事態に2度も遭遇した。普通ならその段階で「お釈迦」だろう。経営者は眠れない夜を過ごすことになる。

 しかし、私はそういう事態に遭っても眠れる。これは絶対的な特技だと思う。

 根が楽天的なのだろう。いつまでも悪い事態を直視できないのだ。

 結果はどうかと言えば、冒頭にも書いたように2度とも切り抜けることができた。どうにかなってきたのである。

(101021 第200回 写真は吉田松陰が処刑される前日に書いた『留魂録』)

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