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紺碧の将

水の意味

2011.02.06

 なにを隠そう、水族館が好きだ。動物園には私が死ぬほどきらいな、ニョロニョロしている生き物がいるのであまり好んで行くことはない。そもそも動物は、植物や魚と比べると美しさという点で格段に劣っていると思う。

 ディズニーランドなどのアミューズメントパークにもまったく興味がない。「何時間も並んでこれっぽっちの感動?」と落胆してしまう。じつに割の合わない場所である。

 そこへいくと水族館はいい。なんといっても魚の形は美しく、泳ぐ姿が流麗で、それだけで一流の芸術品を見る思いだ。動物なども、例えばチーターが疾駆する姿は息をのむほど素晴らしいのだろうが、それを動物園で見ることはできない。しかし、本来の魚の泳ぐ姿に近いものを水族館で見ることができる。マグロやカツオが弾丸のごとく高速で泳ぐ姿は見られないが……。

 先日、品川駅の近くにある「エプソン品川アクアスタジアム」へ行ってきた。6年ほど前にオープンした時、何度か行こうとしたことがあったが、その当時は人でごった返ししていて、ゆっくり鑑賞できる状況ではなかったので躊躇していた。そのうち、そこへ行こうと思ったことさえ忘れていたのだが、先日、ふと思い出したので行ってきたというわけ。

 都心にあるので仕方がないが、かなり小さい。でも、海中散歩をしているかのような気分を味わえるトンネルやアシカやイルカのショーなど、基本はきちんと押さえている。

 なにより、ふらっと行けちゃうところがいい。ランチがてら魚でも見てみようか、というお手軽さがいい。

 海外でも行く先々で水族館に入ったが、今までに見たところで印象に残っているのはバルセロナとシドニー。いずれもスケールが大きく、見せ方に工夫がなされていた。

 

 この世を生み出した根源は何だろう。無機物からある日突然、有機物が生まれることはないだろうから、命の源泉が必ずあったはずである。その鍵を握るのが「水」にちがいないと思っている。証拠も確信もない。ただただ直感。

 地球は「水の惑星」と呼ばれるように、豊かな水を湛えている。くわえて人体は約70%が水分だ。

 すべての根源をひもとくカギは水であり、それをつないでいるのが植物だと思う。

 だから我々は水がないと生きていけないし、植物を食べると体が喜ぶのではないだろうか。

(110206 第227回 写真はエプソン品川アクアスタジアムのサンゴ)

 

 

 

 

 

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