箱根離宮に思いを馳せる
ひょんなところに、ひょんなものがある。
箱根・芦ノ湖を望む恩賜箱根公園に湖畔展望館がある。じつはこれ、かつて箱根離宮と呼ばれていた建物だった。右横写真にあるように、当時は洋館と日本建築が隣り合っていた。しかし、関東大震災と昭和5年の北伊豆地震で倒壊してしまった。
その後、長い年月をかけて洋館のみ再建され、湖畔展望館となって一般公開されている。資料展示コーナーには、伊藤博文など、当時この建築に関わった人たちの証文など貴重な資料がある。
うかつだった。まったく知らなかった。今までに箱根は数え切れないほど訪れているのに、こんな建物があったなんてまったく知らなかった。
反省も込め、箱根離宮だった当時に思いを馳せながら2階のバルコニーから芦ノ湖を眺める。
絶景かな、絶景かな。残念ながら厚い雲に覆われ、富士山を一望することはできなかったが、晴天の日は絵に描いたような景色が堪能できるだろう。
日本にはまだまだ訪れる価値のあるところがたくさんある。
(201024 第1032回)
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