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紺碧の将

甲府の再生力

2021.07.05

 10年ほど前だろうか、登山のあと、甲府に立ち寄り、街の寂れ方に愕然とし、そのことを本欄に書いたことがある。夏は長野や山梨方面の山に登ることが多いため、その後もたびたび甲府を訪れたが、年々変わっていることに気づいた。汚れた窓ガラスを入念に磨き、少しずつ視界が開けてくるような感覚に近かった。

 2年前、もっとも敬愛する戦国武将・武田信玄の足跡をたどるため、山梨県を重点的に探索したことがあるが、そのとき、はっきりと感じた。街づくりのプロデューサーの手が入っている、と。中心となる甲府駅の南側と北側はいずれも整備され、街路樹や歴史地区への誘導、歩いて楽しい小路の創設、そして信玄をはじめ郷土の英雄を顕彰するモニュメントが街のいたるところに効果的に配置されている。

 なんといっても眺望が抜群だ。眺めの良さでは松本市と双璧をなすと思っている。富士山や南アルプスの山々がそびえ、場所によっては八ヶ岳も望める。日々、殺伐とした風景を見て過ごすのと比べると、月とスッポンだ。なんて贅沢な立地なのだろう。

 人口はわずか18万人強。県庁所在地としては全国で最も少ない(と聞いたことがある)。しかし、甲府駅の周りはそこそこ人流がある。街が美しいから、寂れた感じがしない。

 以前、よくセカンドハウスを持つならどこがいいか、と考えたことがある。今となっては不可能なことだし、その気もないが、本気で考えるなら甲府は有力候補だ。新宿から特急で1時間ちょっとというアクセスもいい。

 

甲府駅南口に鎮座する武田信玄像

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甲府駅前の光景

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緑が調和している

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甲府城の夜景

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甲府駅北口広場にある藤村記念館

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駅前大通の両側に敷設された自転車専用道路

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武田神社へ至る通りにある、武田二十四将を顕彰するモニュメント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(210705第1083回)

 

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