There is no bad whiskey. There are only some whiskeys that aren’t as good as others.
レイモンド・チャンドラー
ハード・ボイルド小説の大御所的存在で、数々の洒落た言い回しを遺したレイモンド・チャンドラーの御説。
「悪いウイスキーというものはない。ただ他のウイスキーよりも味の劣るウイスキーがあるだけだ」
適量のアルコールを365日欠かさず飲み続けている筆者にとって、最大の援軍ともいえる言葉である。
適量であれば血行がよくなり、リラックス効果もある。なにより、一日の終りの豊かな時間を大切な人と共有できる。夕食にかける時間は約2時間。酒がなければ、ものの十数分で済んでしまう。昔の人は「酒は百薬の長」と言ったが、真実をお見通しだったのだ。
問題は、適量がいかなる量か、である。
その際に有効なのが、自分の体に聞くということ。じっと耳を澄まして体の声を聞こうとすると、微かな言葉で教えてくれる。筆者は、創業以来約35年間、病気で終日休んだことがないと密かに自慢しているが、それは適量の酒のおかげだと思っている。
(第72回 210919)
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