No nation has friends only interests.
シャルル・ド・ゴール
第二次世界大戦中、パリ陥落の後、英国へ逃れてドイツに対してレジスタンス運動を続け、戦後、フランスの大統領になったシャルル・ド・ゴールの言葉。Interestsをどう訳すかだが、この場合は文脈からみても、「国家に友人はいない。あるのは国益だけ」であろう。
日本人からすれば身も蓋もない言葉だが、国際政治においては常識と言ってさしつかえない。一個の人間対人間ならいざ知らず、国家間においては互いの国益の調和なくして良好な関係はありえない。
しかし、そろそろこのような考え方から脱却できないものかとも思う。昨今の中国の横暴なやり方を見ていると、国家間といえど、このようなドラスティックな思考法が国際社会に受け入れられるとは思えない。
要は、バランスなのだろう。相手に対するリスペクトを持ちつつ、互いの国益を尊重するということ。人間関係もそうだが、言うは易く行うは難しである。
(第16回 200729)
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