Yes we can.
バラク・オバマ
前回に次いで、政治家の演説から。
アメリカ合衆国史上初めて、アフリカ系アメリカ人として大統領に就任したバラク・オバマの勝利宣言演説に頻繁に使われた言葉。オバマは黒人の父と白人の母を持ち、幼少時代はハワイやインドネシアで学んだこともある。
現在、アメリカは大統領選挙を前に、国民が二分化され、互いに憎しみの連鎖が広がっている。表面上、マイノリティに対する差別は少なくなっていると報道されるが、実態はどうなのだろう。
大統領選を制したオバマは、対立を煽るのではなく、宥和を呼びかけた。それまでの合衆国民がなしえなかったことを、われわれならできると強いメッセージをおくった。
オバマ政権時代、なにができて、なにができなかったのか、詳しくは知らない。しかし、少なくとも「Amerika is first」より「Yes, we can」の方が社会を良くする可能性がある。リーダーの役割のひとつは、簡潔な言葉で道標を示すことなのだから。
(第23回 201002)
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