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紺碧の将

Different strokes for different folks.

ことわざ

 日本語にすれば「十人十色」。この場合のstrokeはスポーツなどでも使われる「打つ」ではなく「褒める、おだてる」の意。Folkは民族。つまり、それぞれ民族には固有の褒め方があるという意味。転じて、人にはそれぞれ趣味嗜好があり、人と異なるのは当たり前ということ。

 この手の意味を表すことざわ・格言は西洋に多く見受けられるが、それだけ「人はみんなちがって当たり前」という意識が強いのだろう。儒教の影響か、日本ではどうしても「人とちがう行動をする・考え方をする」=「変わり者」という目で見られ、大きな組織になるほど排除される傾向が強い。これは社会に規律ができる反面、息苦しくなる要因ともなる。

 要は、バランスだ。一人ひとりの個性を大切にしながら、公共の福祉が維持される社会。人はそれぞれ勝手なことを言う生き物だから、人口が増えれば増えるほど難しいテーマだが、100点満点のないこの命題に取り組み続けることこそ、人が人たる所以ではないだろうか。

(第33回 201229)

 

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