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No.53

しあわせが宿る えほんの丘へ
いわむらかずおの絵本の世界にふれる

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 「絵本の丘美術館」は、旧馬頭町の街中をぬけ、細いくねり道を車で十分ほど上った丘のてっぺんに建っている。シンプルでこじんまりとした造りにちょっと驚かれる方もいるだろう。なにしろここは、世界的に活躍されている絵本作家、いわむらかずおさんの美術館なのだ。

 

 「絵本の丘美術館」は、企画展を中心にした絵本の原画の展示、フィールド展示や自然体験イベントなど、建物の周辺も含めた丘全体が美術館という楽しい場所でもある。いわむらさんは九年前、家族や地域の人たちの協力のもとにこの美術館を開館した。地域の人たちとは広い意味で考えれば人を含めた地域の生き物たちと言いかえることができる。いわむらさんはえほんの丘を、絵本の世界を実際に体験することができる場所と位置づけているからだ。その昔、絵本の世界を実現したいと益子に移り住んだいわむらさんが、そこで新たに創造した絵本や物語の世界を実現した場所、それが「いわむらかずお絵本の丘美術館」なのである。

 

 いわむらさんの絵本には、自然に囲まれた日々の暮らしのきらめく瞬間が、緻密で美しい絵とリズミカルでやさしい言葉によって表現されている。絵本は子どものためのものという先入観はあるが、おとなにはおとなの楽しみ方もある。

 

 一冊手にとってそのページをめくれば、そこに隠されているある秘密、たとえば生きものにとって大切な「普遍」のなにかを感じとることができるだろう。それからえほんの丘を歩き回ってもういちど作品にふれるとよい。「なにか」の姿がもっとはっきり見えてくる。

●企画・構成・取材・文・制作/五十嵐 幸子・大賀 孝
●写真/渡辺 幸宏

 

● fooga No.53 【フーガ 2006年 6月号】

●A4 約90ページ 一部カラー刷り

●定価/500円(税込)
●月刊
●2006年5月25日発行

 

おかげさまをもちまして、完売いたしました

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